ズレる不安と共に
つまるところ、自分の気持ちを抑圧していることが会社に行きたくない気持ちの本当の理由だと思います。
ひとりの人間にとって、自分を表現しないで生きるということはけっこうしんどい。
そんなしんどい生き方に耐えきれず、自らの心身が自分にサインを送っている。
会社に行きたくないという気持ちは、そんなことの証明ではないでしょうか。
そして、自分を抑圧する動機であるところの社会や他者とのズレをおそれる心理。
ですが、まさに、親をはじめとして会社や他者とズレていて当たり前、そんな心境を目指すことが大事だという気がします。
セッションで「不安と共に居られるようになる気持ちを持ってほしい」という意味のことをよく言いますが、これも会社や他者とズレる不安から目をそむけないという意味で、同じことを言っています。
会社や他者とズレる不安を過度にこわがることはない、と言いたいのです。
ズレることはたしかに不安ですが、不安を感じるからこそ自分の気持ちを抑圧せずに相手への疑問を持つことができ、そこから他者とのオープンなコミュニケーションに目が向いていく。
そこには会社にむやみに適応しようとせず、現実的で、ある意味会社との対等な関係をもち、主体性を保った自分がいると思います。
2022年2月6日 佐藤