心についてのメモ書き(10)-心と身体の一致性①

心と身体の一致性について①

今回は、心に起因して身体に出現する症状(=メッセージ)について、私が実際に見聞きしたケースを個人が特定できないよう、但しエッセンスが損なわれない範囲で、細部を修正した事例をご紹介したいと思います。
→以下は私のコメントです。

・うつ状態の女性。
会社にはなんとか出社できるが、書類を目の前に置き、目を開いて書類の方を見ているのに、視界は文章の辺りが黒く煙ったようになり、書類を読めない。
書類以外の雑誌等は読める。
→読めない、というより「もう読みません」という身体からのダイレクトな実力行使で、その源は心からの「こういう事はしたくない」というメッセージです。
背景としては、その人が何ら悩むことなく会社での仕事の遂行と自らの価値を同一視して捉えており、そもそも自らに対するそういう「扱い方」、つまり自分の大切な部分を会社や仕事に丸投げする生き方、に対し心が主導権を取り戻すよう警告を発しているものです。その警告を有効に伝えるため、書類という仕事の核になる対象をターゲットに身体が実力行使に出たと思われます。

・うつ状態の男性。
人事異動で慣れない営業の仕事を担当。数ヶ月後、仕事中は常に微熱が続き、そのうち肩凝りにも悩まされる状態になる。
一方、休日は微熱は無い。
尚、内科医の診断では原因は不明。
→慣れない仕事=異物のようなものの侵入に対し、その人の心の有りよう(生き方)とあまりに違った為に、あたかも身体がウィルスを攻撃するように発熱をもって対抗したものと、私は考えます。
尚、こういう身体症状が長引くと肩凝りとか腰痛、頭痛など純粋な身体の問題が派生することもあります。
その場合は精神療法に加え、身体的な養生へのアドバイスが必要となります。

今回は比較的ダイレクトな、心からの身体経由のメッセージを書いてみました。次回は少し違った種類のケースについて書きたいと思います。

2015年3月6日