無境界/ケン・ウィルバー著 吉福伸逸訳 平河出版社 1986年
ケン・ウィルバーは、1949年アメリカに生まれました。
1960〜70年代のアメリカでは、
そんな色々な心理学的理論・
「無境界」の核心は、「意識のスペクトル」という、
①〜④は意識のフェーズです。
④→①の順で意識が成長するということではなく、一人一人で①〜④の意識をある程度ずつもっているが、
①宇宙
→この世界そのものと一体化した意識。
仏教でいう空(くう)や悟りの状態。
②人間と自然
→①が人間の「認識」により、二つに分かれる。
つまり「境界」を作ってしまう。
自然を客観視したことで、科学の発達が可能になるが、
一方で環境破壊などを起こす。
③自我と身体
→②の人間の方がさらに二つに分かれてしまう。
死を恐れた瞬間から、死を運ぶ身体を遠ざける。
また、自己治癒力など身体がもたらす野生性を失う。
④頭と心
→③の自我の方がまたさらに二つに分かれてしまう。
例えば、受験競争、経済効率優先の社会で、
それに染まった頭が心の声を聴かなくなる等。
④を原因として③では、うつに伴う倦怠感、
②のひどいものは、資源枯渇や原発事故などでしょう。
現在の日本人にとって④は問題となっていると思いますが、
この「意識のスペクトル」は、
2015年9月3日