うつからのメッセージ−エネルギー

変化へのエネルギー

今回からは、「うつ」の持つ意味について考えてみたいと思います。

今日は、「エネルギー」についてです。

 

うつ状態の方が、「どうにかしたい」とか「なんとかしたい」と思って日々悩んでおられるのは、前進の証しだと思います。

そんな人には、自分の内部から出てくるエネルギーがあります。

自分にしか分からない自分の生き方を掴もうとする、人間本来のエネルギーです。

 

そのエネルギーが未だ十分に蓄えられない時は、悲しみにくれ、誰かに泣いてすがりたい気持ちになる。

しかし、それもまた人間本来の回復へ向けた自浄能力だと思います。

存分に泣き、どこかに鬱憤を吐き出すとよいと思います。

 

エネルギーを蓄える時期、それをどう使うか模索する時期、こういう時はアタマで考えることよりも、快/不快というカラダやココロの感覚を基準に生活をしてゆくといいと思います。

 

エネルギー貯蓄期には、

・毎日会社に行くなんて、不快なことはしない。

・眠りたいだけ眠る、という快に浸る。

・丸めたバスタオルを蹴飛ばして、不快を散らす。

 

生き方模索期には、

・もともと自分の好きだった(快な)ことに没頭する。

・自分の生活の快と不快の部分をより分けてみる。

・快と感じる人や書籍などに接触してみる。

 

例えば、こんなことが挙げられると思います。

(もちろん両方ミックスでもOKです。)

 

うつの状態は、その人にとって「至極真っ当な感覚」です。

「病気」と断じて治そうとするより、その感覚を大切に扱ってゆくのが本来の人間の姿だと思います。

 

今、悲嘆の最中にいる方に、そんなことを少しでも思って頂き、しかるべき時に自分本来の生き方を思索する時期に移行できればよいなと思っています。

(「しかるべき時期」は、「底打ち」とか「腹にこたえる」という感覚をもって、ココロが教えてくれます。)

 

2016年2月15日