心の解毒剤
先日テレビで「おにぎり3つあった時」
昭和時代の子供にまつわるエピソードがいくつか紹介されているの
親戚を招いて宴席を開き、
この儀式の思い出を語った女性は、
「人を恨むな 自分を責めるな」
女性はこの言葉をなにか大切で重いものとして受け止め、
そして、何十年か後、精神的につらくなった時、
このおばあちゃんの言葉は、まさに「言霊(ことだま)」
「人を恨むな」は、心理学用語でいう転移(
「自分を責めるな」は、アタマとココロが分化してしまい、
いずれも多かれ少なかれ誰にでも起こりうるもので、
親子関係や女性の地位も縛りが強いであろう鬱陶しさ、
島という集団社会の掟も厳しいであろう環境。
そういうことを背景にしたおばあちゃんのこの言葉には、
社会の中で生活してゆかねばならない人間の心理に何が起きるのか
それを13才という子供から大人への橋渡しの時期という絶妙のタイミングで伝えるのです。
そのうえで、特に原因や理由をつけることなく、
そして、こういう感情があることを覚えておきなさい、
おそらく、こういうことが含意されているのだろうと思います。
これは、
これは本当の意味での神話です。絶対的な心の解毒剤です。
近代以前、正常に機能している社会では、
一方、現在の我々の社会ではどうでしょうか?
2016年5月29日