ココロを大切にして働く⑤

家にお金をかけますか?

今日は5W1Hのwhere(住む家や場所)について考えてみます。

 

住宅にかかる費用は、人生最大の出費です。

お金のかかる住宅を維持するには、当然それなりに仕事をして稼がねばいけない。

前回少し触れたように、マイホームでも購入するならばローンを何十年も返済しなければならず、簡単には仕事を変えられない。

すると人生においてお金の比重が大きくなります、当然仕事の比重も大きくなります。

 

でも、①‐1自分の生き方はその重みに耐えられるでしょうか?

当面は、①‐2お金の比重を軽くしておいた方が、生き方にフレキシブルさがでてくるのではないでしょうか。

 

個人的には、家を購入するとしても、ある程度歳を重ねて、自分や家族や親のライフスタイルが決まってきた時に買うべきだと思います。

家は持ち運びできませんから、必然的に生き場所がそこに固定されてしまいます。

 

でも、人は変わります。

それこそ生き方の5W1Hの価値観は、人それぞれに歳を経るごとに変化してゆきます。

そういう時に持ち家は、人生の重しになってしまうこともあると思います。

このことをまず前置きしておきます。

 

さて、当面賃貸に住むとしましょう。

例えば、

 

東京都心から通勤1時間半、築年数浅めの2LDK(65m2)、家賃13万円

 

東京、横浜、大阪以外の大都市(仙台、広島、福岡あたり)の中心から通勤30分、築年数浅めの2DK(55m2)、家賃8万円

 

あなたなら、どちらを選びますか?

 

家賃8万円の方は、地方かつ間取りが少し狭いので家賃が安くなっていますが、部屋の数は同じ、東京の方のリビングダイニング13畳がダイニング7畳になった程度で、食卓テーブルを置くスペースは充分あります。

 

なにより家賃で年間60万円の差、5年間で300万円余計に貯金できます。

子供の養育・教育にも当てられます。

あるいは、家賃が減るのだから、今の給料を維持するために、無理して今の仕事を続ける必要がなくなるかもしれない。

 

通勤も、30分はかなり楽、一方の1時間半しかも満員電車はけっこうしんどいでしょう。毎日のことですから。

 

仙台、広島、福岡は魚介類が新鮮、農家も東京より身近なので野菜の種類も豊富です。

飲食店も美味しい割に、東京よりも価格は安めでしょう。

あるいは、家族で遊びにいける自然も東京よりは身近にあるでしょう。

 

一方、東京都心の店の品揃えの豊富さ、観劇や展示会等の文化イベントの多様さ、

銀座、青山もあれば浅草、アメ横もある、下北沢や吉祥寺も・・・というような複合都市文化の楽しみ、

そのあたりは、地方には期待できないでしょう。

 

上に挙げたことは、自分の価値観(①‐1生き方)についての具体的な中身です。

人それぞれ、例えば食べ物なんて気にしないでエンターテイメントに便利な東京にいたい人、いやいや食べることは生きること、豊かな食生活を大事にしたいという人もいるでしょう。

そういうことを何処で行うのか、つまり住む住宅や地域をどこにするかで、その人なりの生き方と①‐2お金のバランスがみえてきます。

 

え? 仕事が多い東京がいい? 住宅も通勤に便利な港区あたりがいい?

そんな人は、何が楽しくて生きているか、自分の感性をきちんと点検してみることが必要です。

仕事のために生きているのでしょうか。

それとも人生に必要なだけのお金を得る為の仕事でしょうか。

あるいは、「仕事を通じて自己実現」できるほどに、あなたは会社で誰にも命令されず、ノルマもなく、自分の好きなことをして、伸び伸びとふるまえるのでしょうか。

 

お金がそれほどかからない住居に住み、自分の世界や住む地域を楽しむという生き方を優先するなら、仕事であまり残業する必要もないでしょう。

また、仕事を変えるという選択肢においてもハードルは低いと思われます。

 

それは、仕事をする際の基準が給料よりも労働時間や通勤時間や仕事が自分に合っているか等に比重が移っていくからです。

つまり生き方がお金を規定し、お金の下位体系として仕事を冷静に捉えているということです。

 

現実的には、東京でも増える空き家を利用したリフォーム物件など、家賃が安い住宅を探す余地は広がっています。

 

日々サラリーマンをやっていると、すぐに数年経ってしまいます。

しかし、自分が興味のある地方都市の物件や東京の安い物件に引っ越すとして、数年分の家賃の差がどれくらいか計算してみるといいと思います、思ったよりもかなり大きくなると思います。

そして、その差額を払い続けるだけの価値がいま住んでいる場所や生き方、そして今の仕事にあるのか、腰をすえて考えてみましょう。

だんだんと自分の価値観があぶりだされてきませんか?

 

住むところの選択肢は広い、

つまり生き方の選択はどこにでもあるのです。


2017年2月23日