心理のよもやま話‐長嶋一茂さんと花粉症

長嶋一茂さんと花粉症

今日は、再び「ココロを大切にして働く」を一回お休みにして、長嶋一茂さんと花粉症のことを書いてみます。

 

先日テレビを見ていたら、長嶋一茂さんがでていました。

何十年かぶりに小学校や中学校の時の同級生の現在の姿を知って、長嶋さんが大笑いしたり、懐かしがったりするという内容でしたが、私は長嶋さんをほんの少しばかり知っ(た気で)ているので、面白く見させてもらいました。

 

私が大学1年の時に、大学の図書館で座って本を読んでいたら、長嶋さんが私の隣の席に座ったことがありました。

長嶋さんはもちろん野球部にいて、六大学野球で活躍していましたから、「野球してても勉強することもあるんだな」と私は思ったものでしたが、彼はかばんの中から、漫画雑誌を何冊も机の上に積み上げると、熱心に読み始めたのでした(笑)。

これが第一の印象です。

 

二番目の印象は、「乗るのが怖い」(幻冬舎新書)という長嶋さんの著作を読んで、彼の生き様を知ったことです。

彼は、30才の頃からパニック障害に悩まされるようになります。

試行錯誤して、自分なりの対処方法を見つけてゆく様がよく描かれていて、興味深いものです。

 

ちなみに、たいがいの場合、パニック障害とうつは同根の心理状態です。

これまでの生き方にそれ以上我慢できなくなったココロとカラダがサインを出している状態です。

 

うつ状態では、身体がだるい、仕事に行けない等の億劫感は「この生き方にはついていけません、もう動きませんからね、お休みします」というカラダからのストライキ・強制的休養、というサインであり、

 

パニック障害では、狭い空間で息苦しくなる、何かを絶対やらきゃいけないと思った途端に汗がでて息苦しくなる、これらは「本来の自分を押し込める(=狭苦しい)ような生き方に「ココロ」が息苦しいよ」というカラダ経由のサインです。

 

前置きが長くなりましたが、長嶋さんはこの著書のなかで、書いています。

 

「これはいまだに誰にも信じてもらえないのだが、私はうつ状態の酷い時に、花粉を吸って高熱が出て、三日間ぶっ倒れた。風邪でもなんでもない。花粉のアレルギーで高熱が出たのだ。つまり、うつ状態の酷い時は、それぐらい免疫抗体力が下がっているのである。」(前掲書70ページ)

 

その通りなのです。

本来の自分を無くす生き方をするということは、倦怠感や息苦しさという運動・神経系統だけでなく、免疫系統にも影響を与えるのです。

それぐらいココロというものは、まさに「中心」の司令塔なのです。

 

かく言う私も自分本来の生き方に気づき、それを実践してからは、それまでひどかった花粉症の症状がほとんど出ていません。

花粉症の薬は一切飲んでいないにもかかわらずです。

 

この時期、花粉症の方は身体も心も大切にお過ごしください。


2017年3月2日