強迫・妄想グループ その2
自己否定感を元にして、成長するにつれ主にふたつのことが起こります。
ひとつ目は強迫性ですが、これは手段の目的化とでも言うべき現象です。
親に認めてもらうための手段(=幼児なりのやむを得ない苦肉の生存策)がいつのまにか目的化します。
それは「自分の生存場所・存在意義を確保するために〜しなきゃいけない」という強迫性が非合理的なまでに拡がりをみせることです。
例えばよく見られるのが、「条件付けられた自分」と言うべきものを作り上げている場合です。
○○する自分なら居場所がある。
○○する自分なら認めてもらえる。
この心理は元々が無理に作り上げた自己否定感をベースにしていますから、些細な事で「○○しない自分には居場所なんかない」「○○できない自分など認めてもらえっこない」という心理に容易になっていきます。
加えて、生き延びる為の切迫した衝動(強迫性)があることで手段が目的化していく。
ということは、いわば目的を見失った状態ですから、加減や程度というものが分からなくなる、非合理性を帯びる。
そこから、100%確実なものにしておかないと不安だ、とか、前もって色々考えておかないと心配だという完全主義的な心理に発展していきます。
不確実さや、曖昧なものが怖くて、それを許容できない、常に正解が分かっていないと不安だという心理になってきます。
確実なものにすがりたい心理から数値や書籍やマニュアル、権威や医療などを盲信する方向になりがちです。
これも典型的な強迫性です。
2020年7月18日