「グッドマザー」と「バッドマザー」⑧

大人になってどう現れるかー中間の無さ

中間の無さ、は別の言葉ではオール・オア・ナッシング思考、敵か味方か的な見方、服従か対決か姿勢等と言い換えることができます。

 

グッドマザーのところに居続けらればとりあえず安心できるので、他人(親)へ過剰に配慮したり、上司(親)を喜ばせようとやりたくないことに頑張ったり、社会(親)から除け者にされるのを恐れて過度に一般常識に囚われたりする。

 

ですが、グッドマザーに留まっていれば不安や孤独を感じずに済むこと自体が幻想です。

 

また、そこには不安や孤独から逃れたいが為の強迫性が必ず付随しています。

それは、言わば心ここに非ずの、思考も行動もいまひとつ手につかない、焦りというか表面的な感じがあります。

 

そういう心理状態では、辛抱強く自己主張することも、時間をかけて人間関係を徐々に形成してゆくことも出来ません。

 

幻想と強迫性は、人間関係等の現実的なテーマにふれるとたやすく崩壊するということです。

 

しかし、崩壊すると、グッドマザーにとどまれなくなったと受け止めてしまうようです。

バッドマザーへの不安が刺激されだします。

 

すると、現実(=バッドマザーと本人は思ってるもの)に直面することを避けて、相手との関係をばっさり切ったり、相手を攻撃したりする。

中間がないのです。

 

そんな両極端の気持ちも、幻想に浸っているかor幻想を壊すものから逃げたり攻撃するか、という幻想という軸を挟んで成立しているようです。

 

2021年2月2日