大人になってどう現れるかーナルシシズムと自己否定感
前回書きました「中間の無さ」。
幻想に浸るかあるいは幻想を壊すものから逃げたり攻撃するか、という両極の心理。
これは言い換えると、ナルシシズムと自己否定感に現れます。
もうだいたいお分かりかと思いますが、ナルシシズムはグッドマザーと居る心理状態です。
親とのズレがあることを見ないままでいたい心理。
親とのズレという現実を見ない=幻想性的な要素が入ってくることで、どこか自分に酔っている感じになってくる。
酔ってでもいなければ、現実に直面してしまうから。
その「酔い」は具体的には、仮初めあるいは虚構の自己肯定感と言えます。
例えば一般的なものには、学歴があります(学歴を目指す全ての人にナルシシズムがあると言っているわけではありません)。
偏差値の高い大学に入って、一流企業に入れば、自分の人生が約束されたと思う。
それなりの競争を勝ち抜いてきた自分の努力も誇らしいと思う。
なにより親を喜ばせて安心させて、親とのズレを感じずに(幻想の)一体感を味わえる。
ナルシシズムです。
しかし、時がたつにつれて、違和感が湧いてくる。
ついにはうつ状態になったりする。
本来手段や過程であるはずの学歴が目的化していた、目的化してしまったのは自らのナルシシズムを手っ取り早く完成させるために学歴という虚構を選んだからだ、ということに気づくのに人により数年からそれ以上かかるようです。
2021年2月14日