「グッドマザー」と「バッドマザー」⑫

大人になってどう現れるかー不安

自己否定型の人は不安に駆られる、ナルシシズム型の人は不安に目をつむる。

 

いずれも不安と正面から向き合えないことがことの起こりという気がします。

 

その不安の背景にグッドマザーとバッドマザーが関係していることは、これまで見てきた通りです。

 

さて、大きく言うと不安対象と不安解消方法のふたつが、その人の心理構造の原型となってゆくと言えるでしょう。

 

不安対象は、グッドマザーとバッドマザーに由来するものです。

 

ダイレクトな感じでは年上の女性(男性)という対象に苦手(無)意識があるのは典型的なものですし、年上という感覚から派生して組織や権威という対象のなかでは命令に従わなければいけない感じを当たり前のようにもっている場合もよく見られます。

 

感覚的な事柄で言うと、属人的・対人関係・上下関係といった要素が影響してきそうです。

 

不安解消方法は、グッドマザーとバッドマザーと関係ないところでも同じような感情・思考・行動をしてしまうこと、つまり本人自身の心理にパターンのようなものが定着していることを指しています。

 

完全主義がその代表例です。

 

仕事ではもちろん、家でも家事などを完全にやらないと気がすまない、外出の時は心配になって鍵や電気水道ガスを何度もチェックする。

 

あれもこれもと気にしている過剰な感じ、やることリストが増えていってその多さに自分で辟易する感じ。

 

生活全般でこの傾向が現れているはずです。

が、やはり本人の不安対象のなかでも不安を喚起する度合いの強いもの・人にはより完全主義(不安解消方法)も強く出ているとも思います。

 

2021年4月3日