強迫性について①

様々な症状

強迫性。別名完全主義。

 

臨床の現場で、最も頻繁に目にする状態です。

 

クライアントが自分でも自覚しやすい、あるいは「どこかへんだな」と意識しやすいので、語られることが多いのでしょうけど、なんといっても多くの方が強迫性に悩んでいる、ということかと思います。

 

本当に様々な思考や行動に強迫性があらわれます。

 

・ガスの元栓や鍵の締め忘れが気になる。

・仕事の前日から明日の仕事が気になってしかたがない。

・人に迷惑をかけそうだと思った瞬間から、迷惑をかけそうな可能性のある自分の行動を考えるのがとまらない。

 

それと、こんなことを書くとブーイングを受けそうですが、このような光景にも強迫性を感じます。

 

・台風の時でも、時間通りに会社に、いやむしろ時間に余裕をもって会社に出勤しようとして、早朝から駅に行列を作っている。

 

これは、天候の悪い時でもいつもと変わらず定時に出社する、という会社員的道徳とも言うべき「常識」によって強迫性の本質が見えづらくなっている気がします。

 

あるいは、泥棒に入られたり火事になるのは誰だって嫌だから鍵等の確認を念入りにするのはやむを得ない、という正当化が強迫性の原因に目をむけることを邪魔しているとも思います。

 

次回に続きます。

 

2021年7月24日 佐藤