強迫性について⑪

私の強迫性体験その5

自分の感覚を受け入れる。

 

それは、私の例で言えば「寒い」という感覚を素直に寒いと受け取り(実感し)、自分が寒くないように自分で行動できることでした。

 

さて、このことが意味するのはつまるところ自己肯定感だと思います。

 

いわゆるポジティブ思考の「自分はできるんだ」というような分かりやすい意識付けみたいなものが自己肯定感を育むのでなく、(最初は)微細に感じる自分の感覚を自分で感じることが自己肯定感を育む。

 

寒いと感じて上着を着た時、まず私の感じたことは、自分の体を大事にしているんだ、していいんだという暖かみを伴った気持ちでした。

 

すぐにリラックスした気分になり、心に余裕が生まれてくるのを感じました。

 

テレビを見ていても、家人と食事をしていても、ゆったりした気分でいられる度合いが高くなった気がする。

 

これだけ心地良いのだから、次の日以降も日々自分の感覚に正直でいようと思いました。

 

お腹が空いた、あれが食べたい、音がうるさい、あのことがなにか気になる等自分の感覚を味わい、それをなんらかのかたちで行動に移す頻度が増していきました。

 

そうしているうちに、徐々にではありますが自分の内部から出てきていると感じる自信を感じる度合いが高まってきたように思います。

 

本当の意味での自己肯定感が少しずつでてきたのでしょう。

 

2021年11月10日 佐藤