私の「会社は行くものだ」体験その3
「要領よく」「そつなく」仕事をこなして、20代では海外に駐在したり、30代では管理職に出世したりとサラリーマンとしては、傍からみれば成功したと言ってもよい会社生活を私は送っていました。
ですが、「このままの人生でいいのだろうか?」という不安は消えることはありませんでした。
そして、まさに「会社に行きたくない」という気持ちにまでなっていきました。
その後、迷い、悩んだ末に今の仕事をする決断に至るわけですが、改めて振り返ると、こんなことばが浮かんできます。
「会社に行きたくないという気持ちは、芯から仕事に納得していない自分から自分へのメッセージだ。」
同じ仕事をしていても、この点が腑に落ちているかいないかで大きな違いがでることは疑いがないように思えます。
私の場合、とりあえず会社に適応しさえすればいいという、一過性のその場しのぎ的な動機で仕事をしていた為、どうしても浅くて表面的な仕事のやり方、ひいては生き方になっていました。
そういう、内容に乏しいというか本質から外れたというか、そんなやり方に対し、本当の自分というものが我慢しきれなくなっていたのではないか。
あるいは、適応といういわば自分の外側にばかり気が向いて、自分の内側にある気持ちや考えや興味等を表現してこなかったことで、自己の十全感と言うべきものがなく心が虚しかったのではないか。
そう考えてもいい気がします。
2022年1月16日 佐藤