カウンセリングの現場では⑧

思い込みについて

自分の心理的思い込みに気づいていくことがカウンセリングの目的のひとつだ、と言っていいと思います。

 

その思い込みにご相談者自ら光を当てやすくするために、私が言う定番のような言葉があります。

 

不安と共にいられるようになる(不安と友達になる)

不安をいじらないでそのままにしておく

不確実なものを確実にしようとしない

 

様々な要因から形成される思い込み、例えば、その人の主観的不安が現実を無視して過剰に大きくなっている場合、不安(不確実なもの)を克服して不安をゼロにできると思っている場合、等色々な事例が思い浮かびますが、多くのご相談者のテーマに不安がのぼらないことはないと思います。

 

その不安を見つめ直そう、不安の意味を根底から考えてみよう、そんな考えが上記の言葉にあります。

 

こんな言葉も言う時があります。

 

自発と強迫を見分けよう

適応と過剰適応を区別しよう

 

ご相談者の多くは、自らの内的なもの(自分らしさ、固有の感性等つまり自発)に目を向けず外的なもの(親や会社の評価等)にとらわれていて、むしろそれに適応することが絶対的な生きる術と無意識に思い込んで(強迫)いたりします。

 

自発と強迫を混同していたり、そのふたつある感覚自体に馴染みがない場合等があります。

 

適応一辺倒の思い込みが少なくなれば、過剰さ(強迫性)が薄まり、ある種の割り切り(適応)ができるようになり、楽になっていきます。

 

2023年4月7日 佐藤